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ファッショの時代にファッションの力を!

A'N'D表紙
A'N'D表紙

「ファッショの時代にファッションの力を」 2015.5.4
   ――――北アルプス展望美術館”view point”
                           A'N'Dの展示から考えたこと――――

これまでも、縁があり、時折A'N'Dの仕事を垣間見る機会に恵まれ、私は幸せ者だなと改めて思いました。それは衣デザイン専門学校の授業で、直接当人たちから制作動機をレクチュアしてもらったり、ロンドンのA'N'Dのアトリエ兼住宅でバーベキューを頂いたり、商品を置いてあるロンドンのお店(The Pineal Eye)を紹介してもらったり、ロンドンで一番(?)おしゃれな人たちが行く(とおっしゃっていた)レストラン(日本でいう、一膳めし屋)へ連れて行ってもらったりしたからです。おかげで、作品だけを眺めたり、商品だけを買ったりするより、彼らの生き方考え方にふれることができました。

  もちろん、アート作品としてだけでもあるいはF商品としてだけみてもそれぞれに完成レベルに達しているのですが、その二つを結びつけていることに彼らの矜持を感じるのです。アート作品としてしまうと「なぜ売るんだ」とか言う声が沸き上がる一部日本美術界やF商品ならもっと大量生産・販売じゃないと儲からない」とかいう声がありがちな単線思考の日本では彼らの仕事は生まれなかったでしょう。私はとてもロンドン的だと思います。「ロンドン的」ってなによ?と言えば、つまりグローバルで清濁合わせ飲んだ上で現在の立場にいる、ときにはテロられる、成熟した文化的背景がある、ということです。

こんな回りくどい言い方をしなくても、北アルプス展望美術館の企画をされた方が「遊びだけど遊びじゃない」とか「コンセプトを
デザインした」とか「飽きない美しさ」とか、説明文に簡潔に表現をしてくださっているのですが、これが、彼らの生活や生き方までも貫いているということを、私はちょっと指摘しておきたいのです。

  彼らは文明批評家です。ファッション人間を笑い、ストリート系を笑い、自然派を笑い、自分さえも笑いの対象にしてしまいます。彼らの「ナルシストシリーズ」中の自分の姿が映るサングラス(実はネックレス)を(ナルシストで有名な)カールラガーフェルドが買っていったというエピソードが付け加えられることで、彼らの目論見は完璧になるのです。彼らにとっては、権威や、格好つけ意識は、それこそ恰好のネタになるのです。(それを買ったラガーフェルドも目が高い)

彼らは、政治をネタにしたことはありません。多分、それは「おしゃれ」じゃないから。直接、聞いたわけではありませんが、側面攻撃がおしゃれ、とわきまえているのではないでしょうか。しかし、時として政治は生活まで統制しようとします。今、そんな空気を感じたりもします。あるいは、テロや、憲法や原発や、世論が2部されている険悪な風潮が蔓延しています。こんな時代に、A'N'Dの作品はますます重要性を増すではないでしょうか。
これもTVで見たエピソードですが、淡谷のり子さんという往年の歌手が、「戦時中、『欲しがりません勝つまでは』というスローガンのもと、女性はモンペをはけ、という風潮の中で、自分は毛皮のコートを着通した。」という話をしていました。あの評判悪い毛皮でも立派に反戦になっています。ファッションには相対性があるのです。2015年春夏のパリオートクチュールでのシャネルのショーは記憶に新しいところです。ファッションは物を言うのです。
  A'N'Dの作品作りの姿勢にも同じ様な気骨を感じます。もちろん彼らは、軽々と表現します。あるいは、ファッションのもつ相対性に気づいている、と言えるでしょう。

 目指すは"fashionable"です。
私たちの社会の成熟度、知性が'fashion'を評価する余地を残すように切に願うばかりです。
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プロフィール

Ali  Batoota 

Author:Ali Batoota 
アリ バトゥータ
年齢・性別・国籍-不詳
関心事は、ファッション、政治、教育、言葉、生物、映画-なんでも

but,I have my own opinion.

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